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2021/11/02
口腔内のお話
「味がない」は味覚障害!?
食事をしているときに「味がない」あるいは「味がいつもと違う」と感じたら、味覚障害の可能性があります。
味覚障害になると、どうしても味付けが濃くなり、塩分の取り過ぎから生活習慣になる恐れがあります。味覚障害の予防には口腔内の健康と栄養バランスのとれた食事が必要となります。
味覚ですが、基本的な味として甘味、酸味、塩味、苦味、旨味の5種類があり、さらに食材の香りや触感、温度、色なども影響してきます。その味を脳が認識する過程ですが、まず味のある物質がだ液に溶け、舌をはじめ口腔内にある未蕾(らい)という組織の味細胞に作用します。その後、味覚神経を介して脳に伝わり、脳が味を認識します。
味覚障害は、この過程のどこかにトラブルが起きているわけです。主に、①だ液の分泌量が少なく口の中が乾燥している②味を感じる味細胞の数が減少している、という2つのケースが考えられます。
高齢者の場合は、加齢によって①も②も起きやすいので注意が必要です。口の中の乾燥を防ぐには、歯ブラシで口の中を刺激します。また、食べ物をかむことによってだ液の分泌が促進されるので、かみごたえのある食品を食べるのも効果があります。
一方、若い世代では亜鉛欠乏による味覚障害が増えています。味細胞は新陳代謝が盛んです。これには亜鉛の継続的な摂取が必要ですが、加工食品やファーストフードが多いと亜鉛の吸収が阻害されてしまいます。亜鉛を多く含む魚や豆類、乳製品などさまざまな食品をバランスよく取ることが大切です♪